イタリア語 : Lingua Italiana

La pagina di casa di Ciro

ここではイタリア語について、私が知ってるかぎりのことを書いて行きます。
間違えてたら指摘して下さい。
イタリア語について
イタリア語を勉強しよう
イタリア語の方言
日本で良く聞くイタリア語の単語
イタリア語になった日本語
私とイタリア語との出会い
電子辞書について
リンク

イタリア語について

イタリア語はイタリアの言葉です。
標準イタリア語はいわば作られた言語で、生い立ちは日本の標準語ににています。
また、イタリアで話されているいろんな方言をまとめてイタリア語といいますが、 日本と同じように各方言は通じないぐらい違う場合も有ります。
そのため、イタリアで「イタリア語が話せる」というのは標準語が話せると言う意味です。

また、サルデーニャで話されているサルデーニャ語(サルジニア語、サルディニア語ともいう)は、 よりラテン語の面影を残し別の言葉に分類することもあるようです。
イタリアでラディーノと呼ばれる、 イタリア北東部のフリウリ語とドロミテ語も同様ですがサルデーニャ語より多くラテン語に近く、
別の言語とされるようです。
この二つはスイスの第四公用語のレトロマンス語(ロマンシュ語)と兄弟関係です
また、ヴァルダオスタ(アオスタ渓谷特別州)ではフランス語、トレンティーノ・アルトアディジェ州ではドイツ語が話されるようです。

イタリア語はラテン語が元になった言語で、ローマ帝国で話されていたラテン語の大衆の話し言葉の「俗ラテン語」が発達して出来ました。
俗ラテン語を元にして出来た言語には他に、ポルトガル語、スペイン語、フランス語、ルーマニア語 などが有りますが、これらの言語はイタリア語と文法や語彙がとても良くにています。
これらの言葉はロマンス諸語といい、イタリア語と親戚関係になります。

イタリア語が現在の形に近づいて来たのは10世紀半ばといわれてますが、 13、14世紀のトスカーナでのダンテ・アリギエーリ(Dante Alighieri 1265-1321)、 ジョヴァンニ・ボッカッチョ(Giovanni Boccaccio 1313-1375)、 フランチェスコ・ペトラルカ(Francesco Petrarca 1304-1374)などがこぞってトスカーナ言葉で作品を作り、これが現代イタリア語の基礎となりました。
またトスカーナ語以外の言葉(ナポリ方言、ミラノ方言など)はイタリア語の方言とされてますが、 イタリア語とは俗ラテン語から別れた兄弟関係になります。
つまりはフランス語などと立場はあまりかわりません。


イタリア語を勉強しよう

20世紀の終わり頃まで国としては有名なのに言葉としては習う人も少なく、有る意味かわいそうな言語でした。
「生い立ちとしてはラテン語の直系なんでみんな勉強してしかるべし。」と思うんですがねえ(いいすぎ?)。
日本人には比較的発音しやすい音がほとんどだし、発音もほぼ綴り通りだし。最初がなじみ易いと思います。

え、イタリア語なんて役に立たないって?イタリアに行けば役に立ちますよ。ん〜納得行かない? 人にもよりますが、物理だって化学だって社会に出たらそんなに役に立たないじゃないですか。
そう、日本語の古典よりは役に立つと思いますよ。きっと。

旅行をしてて気付くんですが、イタリア人はイタリア語を話そうとする人には親切です。
たどたどしいイタリア語でも必死で聞いてくれます。
英語のように「話せて当たり前」な態度に出会うことも滅多に無いです。
もちろん不親切な人も居ますが。

文字

イタリア語で使う文字はローマ字です。 もちろんここでいうローマ字はローマで作られた文字と言う意味です、
日本で良くいうローマ字は「日本語をローマ字アルファベットの綴りで表わすこと」 を省略してローマ字と言ってるわけで、その意味じゃないです。
いってみればローマ文字、ラテンアルファベットともいいます。
まあ、英字とか言いますが英語で使ってる文字より若干少ないです。 J、K、W、X、Yは標準イタリア語では使いません。
ちょっと荒っぽく言いましたが実際には英語やギリシャ語から来た外国語からの単語とか、 方言には使います。
で、日本語を綴る時とは、綴り方が若干違いますが、ほとんど綴った通りに発音するので、 超初心者級の人でも、規則さえ覚えればほとんどの単語の読み方がわかったりします。
なのでイタリア語の辞書には発音記号が載ってません。 発音と綴りの関係で覚えるのが難しいのはアクセントとSやZが濁るかぐらいです。

発音

イタリア語の母音はカタカナで書くとアエイオウの5種類です。 正確にはエとオに別種があって7種類になるんですが、 これを正確に発音するのはアナウンサーぐらいだそうです。
子音も日本語に比べてもそう多くないです。
使う文字は、BCDFGLMNPRSTVZの14種。
アクセントも多くの単語が後ろから二つめの母音にあって簡単です。
たとえば、italianoだと、「イタリアーノ」のようにです。
しかし、最後に母音二つ並んでる場合は最後から三つめとなって、 たとえばItalia はイターリァとなります。
一番最後にアクセントがある時は cittàやcaffèのようにアクセント記号(注:Netscape 4以前では見えません)がつきます。
さらに例外があるんですが、ほとんど細かい規則に乗っていて本当の例外は外来語や人名地名程度です。
どっちにしろこの例外的なのを間違えても、よくある間違いなので通じてしまいますし。
というわけで、安心して地名や人名が読めたりします。
これは旅行中で通りの名や人の名前を読む時に非常によろしいことですよ。

度量衡

あまり触れられてませんが、度量衡は日本と同じくフランスの規格ですから英語の様に、 計算する必要もないです。
ただ、たまに日本で使わない単位の組み合わせ、etto(ヘクトグラム、つまり100グラム)とか、 センチリットル(1/100リットル、10cc、10ml)が見られます。
インチなんか日本の方が多用してます。

文法

と…いいこと尽くめのように見えますが、イタリア語は文法が難しいのです。
というか単語における性、動詞の変化、 特に半過去、近過去、遠過去、大過去などに見られる多数の時制は英語にないもので、 とっつきが悪いんではないでしょうか。
日本語にも英語にも中国語にもない要素として名詞の性別があります。
太陽は男、大地は女のようにです。
猫がいくら女性のようでも、単語としては男性なんです。
男女差別だなんていう人は、男と女じゃなくて、第一グループの名詞、 第二グループの名詞と憶えていてもいいんでしょうが、 片方のグループには男と言う意味の「uomo(ウォーモ)」、 もう片方には女と言う意味の「donna(ドンナ)」があるんでグループの代表として男性名詞、女性名詞と わけることにしましょう。というかそうなってるんですけどね。
ウオーモとドンナと読みます。ファッション関係で聞いた人も多いのでは?
イタリア語の古典のラテン語やドイツ語ロシア語には中性名詞なんて物もあるんが、 イタリア語には有りません。よかったですね。

それから、複数形。男を指す別の単語に「ragazzo(ラガッツォ)」といいます。 男達と言うふうに二人以上になると語尾の母音が変化して「ragazzi(ラガッツィ)」となります。
これを複数形と言います。
この単語は女を指す時には「ragazza(ラガッツァ)」に変ります。 そして女たちは「ragazze(ラガッツェ)」になります。
あれ?男と女が一緒に居るグループはどうなるんだ?と思った人は鋭いです。
男が一人でも混ざってると、「ragazzi」です。そう、男性複数形になります。
男性優位の男女差別と思う人も居るかも知れないので、ちょっと小話。
誰が言ったか失念しましたが、「樽一杯のワインに汚水を一滴でも入れたら、それは樽一杯の汚水。」
そう、男は汚水みたいなもんです…(;_;)
さらに…名詞に引きずられて形容詞も男女単複の4通りに変化します。
冠詞もおおざっぱにいうと形容詞の一種のようなものですので、4通りに変化します。
冠詞の場合、ある種の接続詞と合体した形を取るんでこれまたややこしい。

しかし動詞の変化は基本的に男女関係ありません。

ここまで言っときながら、実は簡単な法則があるんです。
ほとんど規則的に語尾がaで終われば女性、oで終われば男性です。
複数形は語尾がeで終われば女性、iで終われば男性です。もちろん例外も大量にあるんですが
さきほどのuomoとdonnaやragazzo、ragazzaもそうですね。 形容詞の方も例外の名詞を除いて語尾が揃うという変化です。
たとえば、italiano(イタリアの) libro italiano、penna italiana。 形容詞の例外には無変化のものがあります。giapponese(日本の)だと、uomo giapponese、 donna giapponeseと変化しません。


イタリア語の方言

イタリアには数多くの方言が存在しますが、日本の方言とはちょっと事情が違うみたいです。
それはそれぞれがラテン語の直系子孫だということで、フランス語やスペイン語などと兄弟になります。
たとえば99Posseというグループの歌の歌詞は一部がナポリ語なんですが、dicereは標準語だと「ディーチェレ」と発音する(もっとも標準語ではdire) ところを「リーシェレ」と発音したり、 綴りが違う語が存在したり、単語の選び方などもかなり違ったりします。
なんで、スペイン語などがわからない私には聞いた感じフランス語やスペイン語っぽいです。
実際はヨーロッパの言葉はなだらかに変化していて、 イタリアのドイツ国境近くはドイツ語っぽいイタリア語、 フランス国境近くはフランス語っぽいイタリア語、 逆にフランスのイタリア国境近くではイタリア語っぽいフランス語という方言の様です。
ちなみにフランスのコルシカ島ではイタリア語の方言のコルシカ語です。

日本で良く聞くイタリア語の単語

日本で良く聞くイタリア語はやはりテンポ(tempo)でしょうか? 全体的に音楽関連が多いですね。ドレミもイタリア語です。 英語を介した?のかソはsol(ソル)から変化してます。
それから、日本の車の名前にも多いです。
アルト:alto(高い)、ピアッツァ:piazza(広場)、コンチェルト:concerto(コンサート)、 ドマーニ:domani(明日)、ビスタ:vista(景観)、コルサ:corsa(競争)、 アルテッツァ:altezza(高さ)、 なんかそうですね。
シーマ:cima、プリメーラ:primera、ディアマンテ:diamanteはスペイン語からだそうです。
ドイツ車ですら、ヴィータ:vita(生活)、ルーポ:lupo(オオカミ)、ティグラ:tigra(トラ)なんて有ります。
現在、増殖中なのが店の名前とマンションの名前ですね。

ピッツァ、スパゲッティ

これはあくまで私の想像の域を出てないとは思うんですが、 英語経由で発音が変になった(と思う)イタリア語もありますね。
例えば、
spaghetti(スパゲッティ)はスパゲティーに…ティーに惹かれた? bravo(ブラーヴォ)ブラボーに
maccheroni(マッケローニ)はマカロニに
pizza(ピッツァ)はピザに
zucchine(ズッキーネ)はズッキーニに
という風に変になってて、私としては結構気になります。 あ、もちろん発音が英語で変になった訳じゃない単語もあります。 どっちかというと英語を通したんで変になったって気がします。 この辺りは良くわかりませんが、英語だとつまる音や母音が最後に来るのは苦手だから何でしょうか? でもね、アメリカ経由のピッツァやスパゲッティは、ピザやスパゲティーでもいいと思う、 今日このごろ。その理由はアメリカ経由のそれらは似て非なるものだからね。

グラッチェ

「ぐらっちぇ」についてはこのページを書いた頃はこれがイタリア語とは思って無かったんですが、 どうやら日本での変種のようです。一説によるとケーシー高峰が言い出したとか。 意味は当初「おいしい!」だったとおもったんですが、 最近はイタリア語とおなじく「ありがとう」になってる模様。

日本で一番使ってるイタリア語

それでは、日本人が一番使ってるイタリア語は何だと思いますか? それは「ゼロ」です。もう日本語(もともとは違いますが)の零すら駆逐する勢いですから。 零って日本語「れい」って読むんですよ(笑)。 ふふふ、確かに英語から来てるのかも知れませんが、 その前はイタリア語です。綴りもzeroで同じです。 その前はアラビア語から来てるんですがアラビア語だけに、文字からして違います。

その次は「テンポ」でしょうかね。でもイタリア語のtempoは天気のことも言うし、 ちょっと幅が広いです。 他の音楽関連は多すぎるのでさすがに書き切れませんが、ドレミの音階とかアカペラとかです。


イタリア語になった日本語

それはカーキこと柿。今では綴りもイタリア風になってしまって"cachi"に。 さらに単数形まで作られて"caco"という単語も辞書に載ってます。 着物(和服)は逆に複数形が出来て、kimoniになっています。 他にもmanga、shiatsu、tatami、sushiなんかがよく聞く言葉です。

私とイタリア語との出会い

そう、私がイタリア好きなのを気付かせてくれたのは、イタリア語でした。
1988年当時苦手だった(今もですけど)英語を勉強する際、 特に苦手だったのはラテン語を語源とする単語でした。 そのとき、ふとラテン語を勉強すれば克服できると思い、本屋へ行きました。 ところが、ラテン語の本は余りなかったどころかほとんど置いてませんでした。 なにより辞書がありませんでした(21世紀の今でも数は少ないです)。 で、ラテン語といえばローマ帝国の言葉。
ローマ帝国の首都はもちろんローマ。
ローマと言えばイタリア。
同じ場所なんだから、似たようなもんだろうという訳で、イタリア語で妥協する事に。
しかし、当時はイタリアブームの前(せいぜいイタカジが流行ってた位?)で、 イタリア語の入門書も少なく(本屋が置いてなかった模様)、白水社の辞書だけを買いました。
しかし、2年程経ってラジオでイタリア語講座が始まったではないですか!
かかるお金はNHKのテキストを買うだけなんで、無理なく始められたのです。
でも、覚えたてのイタリア語を使う機会が有りません。
しょうがないので、半年程してイタリアに3週間程旅行
で、入社式の3日前にイタリアかぶれして帰って来ました。ほほほ。

それから既に15年以上…あんまりイタリア語力が前進してません。 というわけで2006年2月からイタリア語教室で習う事にしました。

おまけ:イタリアでのカツオ君のお話(24/09/96)

イタリア語でのカツオ君のお話です。
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27/02/2006 A cura di Ciro