また、サルデーニャで話されているサルデーニャ語(サルジニア語、サルディニア語ともいう)は、
よりラテン語の面影を残し別の言葉に分類することもあるようです。
イタリアでラディーノと呼ばれる、
イタリア北東部のフリウリ語とドロミテ語も同様ですがサルデーニャ語より多くラテン語に近く、
別の言語とされるようです。
この二つはスイスの第四公用語のレトロマンス語(ロマンシュ語)と兄弟関係です
また、ヴァルダオスタ(アオスタ渓谷特別州)ではフランス語、トレンティーノ・アルトアディジェ州ではドイツ語が話されるようです。
イタリア語はラテン語が元になった言語で、ローマ帝国で話されていたラテン語の大衆の話し言葉の「俗ラテン語」が発達して出来ました。
俗ラテン語を元にして出来た言語には他に、ポルトガル語、スペイン語、フランス語、ルーマニア語
などが有りますが、これらの言語はイタリア語と文法や語彙がとても良くにています。
これらの言葉はロマンス諸語といい、イタリア語と親戚関係になります。
イタリア語が現在の形に近づいて来たのは10世紀半ばといわれてますが、
13、14世紀のトスカーナでのダンテ・アリギエーリ(Dante Alighieri 1265-1321)、
ジョヴァンニ・ボッカッチョ(Giovanni Boccaccio 1313-1375)、
フランチェスコ・ペトラルカ(Francesco Petrarca 1304-1374)などがこぞってトスカーナ言葉で作品を作り、これが現代イタリア語の基礎となりました。
またトスカーナ語以外の言葉(ナポリ方言、ミラノ方言など)はイタリア語の方言とされてますが、
イタリア語とは俗ラテン語から別れた兄弟関係になります。
つまりはフランス語などと立場はあまりかわりません。
20世紀の終わり頃まで国としては有名なのに言葉としては習う人も少なく、有る意味かわいそうな言語でした。
「生い立ちとしてはラテン語の直系なんでみんな勉強してしかるべし。」と思うんですがねえ(いいすぎ?)。
日本人には比較的発音しやすい音がほとんどだし、発音もほぼ綴り通りだし。最初がなじみ易いと思います。
え、イタリア語なんて役に立たないって?イタリアに行けば役に立ちますよ。ん〜納得行かない?
人にもよりますが、物理だって化学だって社会に出たらそんなに役に立たないじゃないですか。
そう、日本語の古典よりは役に立つと思いますよ。きっと。
旅行をしてて気付くんですが、イタリア人はイタリア語を話そうとする人には親切です。
たどたどしいイタリア語でも必死で聞いてくれます。
英語のように「話せて当たり前」な態度に出会うことも滅多に無いです。
もちろん不親切な人も居ますが。
イタリア語で使う文字はローマ字です。
もちろんここでいうローマ字はローマで作られた文字と言う意味です、
日本で良くいうローマ字は「日本語をローマ字アルファベットの綴りで表わすこと」
を省略してローマ字と言ってるわけで、その意味じゃないです。
いってみればローマ文字、ラテンアルファベットともいいます。
まあ、英字とか言いますが英語で使ってる文字より若干少ないです。
J、K、W、X、Yは標準イタリア語では使いません。
ちょっと荒っぽく言いましたが実際には英語やギリシャ語から来た外国語からの単語とか、
方言には使います。
で、日本語を綴る時とは、綴り方が若干違いますが、ほとんど綴った通りに発音するので、
超初心者級の人でも、規則さえ覚えればほとんどの単語の読み方がわかったりします。
なのでイタリア語の辞書には発音記号が載ってません。
発音と綴りの関係で覚えるのが難しいのはアクセントとSやZが濁るかぐらいです。
あまり触れられてませんが、度量衡は日本と同じくフランスの規格ですから英語の様に、
計算する必要もないです。
ただ、たまに日本で使わない単位の組み合わせ、etto(ヘクトグラム、つまり100グラム)とか、
センチリットル(1/100リットル、10cc、10ml)が見られます。
インチなんか日本の方が多用してます。
と…いいこと尽くめのように見えますが、イタリア語は文法が難しいのです。
というか単語における性、動詞の変化、
特に半過去、近過去、遠過去、大過去などに見られる多数の時制は英語にないもので、
とっつきが悪いんではないでしょうか。
日本語にも英語にも中国語にもない要素として名詞の性別があります。
太陽は男、大地は女のようにです。
猫がいくら女性のようでも、単語としては男性なんです。
男女差別だなんていう人は、男と女じゃなくて、第一グループの名詞、
第二グループの名詞と憶えていてもいいんでしょうが、
片方のグループには男と言う意味の「uomo(ウォーモ)」、
もう片方には女と言う意味の「donna(ドンナ)」があるんでグループの代表として男性名詞、女性名詞と
わけることにしましょう。というかそうなってるんですけどね。
ウオーモとドンナと読みます。ファッション関係で聞いた人も多いのでは?
イタリア語の古典のラテン語やドイツ語ロシア語には中性名詞なんて物もあるんが、
イタリア語には有りません。よかったですね。
それから、複数形。男を指す別の単語に「ragazzo(ラガッツォ)」といいます。
男達と言うふうに二人以上になると語尾の母音が変化して「ragazzi(ラガッツィ)」となります。
これを複数形と言います。
この単語は女を指す時には「ragazza(ラガッツァ)」に変ります。
そして女たちは「ragazze(ラガッツェ)」になります。
あれ?男と女が一緒に居るグループはどうなるんだ?と思った人は鋭いです。
男が一人でも混ざってると、「ragazzi」です。そう、男性複数形になります。
男性優位の男女差別と思う人も居るかも知れないので、ちょっと小話。
誰が言ったか失念しましたが、「樽一杯のワインに汚水を一滴でも入れたら、それは樽一杯の汚水。」
そう、男は汚水みたいなもんです…(;_;)
さらに…名詞に引きずられて形容詞も男女単複の4通りに変化します。
冠詞もおおざっぱにいうと形容詞の一種のようなものですので、4通りに変化します。
冠詞の場合、ある種の接続詞と合体した形を取るんでこれまたややこしい。
しかし動詞の変化は基本的に男女関係ありません。
ここまで言っときながら、実は簡単な法則があるんです。
ほとんど規則的に語尾がaで終われば女性、oで終われば男性です。
複数形は語尾がeで終われば女性、iで終われば男性です。もちろん例外も大量にあるんですが
さきほどのuomoとdonnaやragazzo、ragazzaもそうですね。
形容詞の方も例外の名詞を除いて語尾が揃うという変化です。
たとえば、italiano(イタリアの) libro italiano、penna italiana。
形容詞の例外には無変化のものがあります。giapponese(日本の)だと、uomo giapponese、
donna giapponeseと変化しません。
日本で良く聞くイタリア語はやはりテンポ(tempo)でしょうか?
全体的に音楽関連が多いですね。ドレミもイタリア語です。
英語を介した?のかソはsol(ソル)から変化してます。
それから、日本の車の名前にも多いです。
アルト:alto(高い)、ピアッツァ:piazza(広場)、コンチェルト:concerto(コンサート)、
ドマーニ:domani(明日)、ビスタ:vista(景観)、コルサ:corsa(競争)、
アルテッツァ:altezza(高さ)、
なんかそうですね。
シーマ:cima、プリメーラ:primera、ディアマンテ:diamanteはスペイン語からだそうです。
ドイツ車ですら、ヴィータ:vita(生活)、ルーポ:lupo(オオカミ)、ティグラ:tigra(トラ)なんて有ります。
現在、増殖中なのが店の名前とマンションの名前ですね。
その次は「テンポ」でしょうかね。でもイタリア語のtempoは天気のことも言うし、
ちょっと幅が広いです。
他の音楽関連は多すぎるのでさすがに書き切れませんが、ドレミの音階とかアカペラとかです。
それから既に15年以上…あんまりイタリア語力が前進してません。 というわけで2006年2月からイタリア語教室で習う事にしました。