イタリア語表記について

La pagina di casa di Ciro

ここでは当サイトのイタリア語のカタカナ表記とカタカナ表記についてのあれこれ言いたいこととかです。
日本語とイタリア語では子音の数が違うとかしてイタリア語での読みを伝えるのは難しいのですが、 できる限り元の綴りを優先してそのまま日本語で読んでも元の発音に近くなるようにしました。
ただ、言うほうのイタリア人の発音にもばらつきが有るし、 同時に聞いたとしても聞くほうの日本人でどう聞こえるかと言うのは、かなりばらつきがあります。 というわけで、ここで決めた記法が絶対というわけではありません。
また、日本で商品名となってる場合でも無視して下の表記にしていることもかなり有ります。
もちろん商品名はイタリア好きな人以外にも発音できるように考慮しているのは知っています。
ですが、このサイトの趣旨でそうしていますのでご了承ください。
日本語と書いてるのは標準日本語の事です。

半母音の処理

イタリア語はchiaやchiuの中のiを半母音で発音します(アクセントになって無い時)。
当サイトではそのあたりは適当に表記してます(^_^;)。
たとえば、地名のキャンティ[Chainti]は半母音で。
通例として言われているイタリア[Italia]はイターリャに近いですがイタリアとしています。
どっちかと言われるとどっちでもいいようで…
イタリア人はあんまり区別して言って無いようだし。
昔、Lamborghini Jota と言う車があり、 読みがヨータかイオタかともめたこともありましたがどっちでもいい様です。
さらにIotaとJotaでもいいようで、イタリアにおいてはIもJもデザインの違いぐらいしか思われてないのでは?

伸ばす音

イタリア語では伸ばす音と普通の音の区別はありません。強く発音するから日本人には長く聞こえます。
要するにアクセントが有る所です。
ここにはよく「ー」を入れていますが適当です。 一応は辞書を参考にしてますが間違えてる場合もあると思います。
わからない時は後ろから2番目の母音。ちなみにItaliaの最後のiaは半母音なので一つと数える。
語によって長くするかしないか決まってるような気がします。 経験的には後ろに子音が2つ続くと短いようです。それでもbr、trの前は長い様な… 長短で意味がわかれてたラテン語の残骸なんでしょうか?
フリウーリ語には長短の対立があるらしいです。

詰まる音

出来る限り入れてます。主に同じ子音が二つ続く時です。
rが二つ続く時は、詰まる音と言うより巻き舌になるんですがフェッラーリの様に詰まる音で書いてます。
また「gl」の前には入れてません。前にアクセントがある時は詰まるか伸ばすかは地方によって違うそうな。
ちなみにボッティチェルリ[Botticelli]の様な書き方はしません。そもそもそんな風に聞こえません。
一体何を根拠にそうなったんでしょう?
ちまたでは、音の間が空くことから伸ばす音の様に「ー」を入れることもあるみたいです。
その逆でルーコラ[rucola]がルッコラになってしまったような例もあります。

濁音

母音に挟まれた「S」の清濁は地方によって、個人によって違うらしくこのサイトでも適当です。
このサイトでは「S」の濁音はザ行で書くことにします。
「Z」の清濁は辞書で調べてるつもりです。ただ地名はどっちかわかりません
このサイトでは「Z」の濁音はザ行で書くことにしました。
原綴りを思い起こさせるために区別して書いた所もあります。
例)zucchero:ヅッケロ

RとLとGLの区別

このサイトではカタカナで区別して書きません。
イタリア語の入門書などはカタカナとひらがなで区別するようですが。
というわけで日本語で言うリには、「li」と「ri」もう一種類「gli」がはいります。

母音をともなわない子音

日本語には母音をともなわない子音。言い方を換えると母音のない子音の扱いについてです。
たとえば、stradaなどはストラーダと適当に母音を入れたカタカナにします。凡例を参照してください。
trulliは「トゥルッリ」と書くことも多いですがトルッリとしました。 ちなみにsは次の子音によって、「ス」と書くか「ズ」と書くか決まります。

連続する別の子音

子音の文字を組み合わせることにより、別の子音を表わすことがあります。
この場合二つの文字を一つだと思って読みます。
ch, gh,gl,gn,qu,scなどがありますが、組み合わさる母音が決まっています。

開口母音、閉口母音

イタリア語には実はアとエはそれぞれ2種類あるんですが、カタカナ表記では全く区別してません。

外来語

適当にイタリア人ならこう読むなあと思ってカタカナでできるだけ近くなるように記述してます。 もちろん実際そう言ってる様に聞こえるから、既に辞書に載っていると言うのもあります
computer:コンプーテル。hotel:オテル、intercity:インテルチーティ、internet:インテルネット。
euro:エウロ、eurostar:エウロスタル。

各文字との対応

A

母音の「あ」となります。これがつくとあ段です。
厳密に言うと開口と閉口が有りますがカタカナで区別が出来ませんので無視します。

B

どんな時もバ行に当ててます。イタリア語も日本語も余り違わない為でしょうね。

C

Cで始まる音はいろいろ有ります。古代ローマではカ行だったんですが、 時代を下るにつれ発音が変ってしまい、 揚げ句の果てにキとケを表わすのにhをはさむ様になったらしいです。
CE CIは「チェ」、「チ」となります。日本語の「チ」の発音よりちょっと乾いた感じです。

D

ダ、ディ、ドゥ、デ、ドという活用にしました。
DUをどう書くかは人によって別れてて「デュ」という書き方も見かけますが、 英語のdoと同じで半母音ではないので「ドゥ」とします。
まあ、今の日本語に無い発音なんで訳した人がどう書くか決めればいいことなんでしょうけど。
余談ですが、昔の日本語で「ヅ」と書くのが「ドゥ」に当たるとか。
De cecco なんか日本語に「デ」と言う発音はあるのに「ディ・チェコ」と読ませてる…
「チェコの」って意味にしたいのかなあ?(国の「チェコの」はcecoです)

E

母音で「エ段」を作ります。これも開口音、閉口音が有りますがカタカナにすると同じですね。

F

ファ、フィ、フ、フェ、フォです。 歯を唇に当てて発音する音なんで実際は日本語には無いんですが、
英語の場合に倣ってか一般的にこうなってます。
イタリア語には日本語のハ行が無いので、日本語風に言っても通じそうな…

G

Gで始まるのはイタリア語でもっとも難しい部分です(もちろんカタカナの問題で)。
これもCと同じ様に年月が経つにつれて軟らかくなり、GE、GIはジェ、ジとなりました。
ゲとギは GHE、GHIです。スパゲッティ[spaghetti]、車の会社のランボルギーニ[Lamborghini]なんかに含まれてます
さらにGN〜の発音が有ります。これはこのサイトでは例えばgnaはニャと記してますが、 ンニャとしているところもあります。都市名のボローニャ[Bologna]等に含まれてますね。
また、イタリア語でもっとも難しい発音といわれているgliもGで始まります。
発音記号で言うと「λi」なんですが、このサイトでは「リ」としています。
個人的には「リ゛」とか「キ゜」と書いてもいいかなと思ってます。
面倒なことに「gli」と書いて「グリ」と読む単語も若干ありますが気にしなくていいと思います。 専門用語なんかに多く、グリコーゲンと言う意味のglicogenoが「グリコージェノ」と読みます。

H

Hが語頭に来た場合は発音しません。
どう言うことかというと、「ha」は「ア」と読むことになります。
また、Cの後についた場合はchi、cheとなり、「キ」「ケ」と読みます。
このあたりの発音も日本語に近いのであまり気にしないで行きましょう。
また、「beh」などと後ろに付く場合が有りますが「ベー」と読むようです。

I

「イー」です。イ段を作ります。 これだけだと構わないんですがヤ行の子音にも使われてて厄介です。
キャンティ[Chianti]やジョヴァンニ[Giovanni]の様になります。 「ジオヴァンニ」の様に発音してもイタリア語として区別しないので通じるっぽいです。 というか、そんな風に発音してるような人も居ます。

J

単体では「イルンゴ」と言いますが、イタリア語の単語では「I」と同じです。
ユヴェントゥス(Juventus)、イェーゾロ(Jesolo)など固有名詞などに使われます。

K

固有名詞や外来語で使うことが多く、標準的なイタリア語では使いません。
使うときはは日本語のローマ字と同じく「カ行」です。
最近チャットなどでは「che」の代わりに「ke」と書いたりすることもあるそうです。

L

日本語だと「R」でも同じ音。要するに認識する範囲がイタリア語より広いと言うこと。
例えば、日本語の「ラ」はいろんな人が言ってる平均は「RA」と「LA」の中間ぐらいなんだって。

M

「マ行」にあたる子音。B、Pなどの前に来て「ン」の音も表わす。
日本語の「ン」に「N」「M」の2種類があるそうです。
語尾に来た時は「ム」と書いてます。私には「ンム」って言ってるように聞こえます。

N

「ナ行」にあたる子音。C、Gなどの前に来て「ン」の音も表わします。
語尾にくる時は「ンヌ」って言ってるように聞こえる気がします。

O

「オー」。ちょっと驚いた時の「オッ」って感じのオ。

P

「パ行」になります。次に子音がくる時や、語尾にくる時は「プ」という感じです。

Q

次にほぼ必ずUがきます。QUで「ク」としています。
CQUは「ック」としています。

R

「ラ行」です。rで終わる時や子音に続く時は「ル」としています。
rraとなる時は「ッラ」にしています。

S

「サ行」と「ザ行」です。母音に挟まれた場合の清音、濁音は前述のとおりです。
siの清音は「スィ」が近いと思いますが、このサイトの表記はsciと同じように「シ」としています。
濁音は「ジ」とします。giも「ジ」です。
sで終わる時や子音に続く時は「ス」としています。
ただし、vやmなどの有声音に続く時は「ズ」としてます。

T

「タ行」です。ただし、tuは「トゥ」、tiは「ティ」とします。 語尾がtで終わる時や子音に続く時は「ト」とします。
trulliは「トルッリ」と書くようにします。
truが「トゥル」に書かれていることもあります。

U

母音の「ウ」です。チュウする時のようなウです。
子音の「ワ行」にも使われます。

V

vaは「ヴァ」viは「ヴィ」vuは「ヴ」veは「ヴェ」voは「ヴォ」と書きます。 バで書かれてる本などもいまだに多いですが、 全体的にヴァ行で表わすことが増えてきてると思います。

W

ほとんど外来語で使います。「ワ」行につかいます。

X

基本的に外来語で使います。
また算数の「かける」に似てるので「per」とも読んだりします。 「xke」とかいてペルケと読ませたり…

Y

基本的に外来語で使います。IやJと同じです。

Z

「ツァ行」「ザ行」とします。たまに「ヅァ」と書いてますがちょっと悩んでます。
ツァ行は発音出来ない人も居るようで、標準語の音じゃないのかなあ?

凡例

×はその組み合わせがないか一般的でないと思われるもの。*のsiは、スィ、ズィと書いてることもある。
なしbcdfgh lmnprstvz
×b:ブc:クd:ドf:フg:グ× p:プr:ルs:ス、ズt:トv:ヴ×
a:アba:バca:カda:ダfa:ファga:ガha:ア la:ラma:マna:ナpa:パra:ラsa:サ、ザta:タva:ヴァza:ツァ、ヅァ
e:エbe:ベce:チェde:デfe:フェge:ジェhe:エ le:レme:メne:ネpe:ペre:レse:セ、ゼte:テve:ヴェze:ツェ、ヅェ
i:イbi:ビci:チdi:ディfi:フィgi:ジhi: li:リmi:ミni:ニpi:ピri:リsi:シ*、ジ*ti:ティvi:ヴィzi:ツィ、ヅィ
o:オbo:ボco:コdo:ドfo:フォgo:ゴho:オ lo:ロmo:モno:ノpo:ポro:ロso:ソ、ゾto:トvo:ヴォzo:ツォ、ヅォ
u:ウbu:ブcu:クdu:ドゥfu:フgu:グhu: lu:ルmu:ムnu:ヌpu:プru:ルsu:ス、ズtu:トゥvu:ヴzu:ツ、ヅ
chghglgnqusc
×××gna:ニャqua:クアsca:スカ
chi:キghe:ゲ×gne:ニェque:クエsce:シェ
che:ケghi:ギgli:リgni:ニィqui:クイsci:シ
×××gno:ニョquo:クオsco:スコ
×××gnu:ニュ×scu:スク

イタリア
27/02/2006 A cura di Ciro